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飛騨・高山 高山の造形力


 高山 大八臺の屋台 2007.10.9  撮影:今駒清則


 高山で真っ先に感じたのは程良い湿気でした。都会の乾いてざらざらとした空気ではなくて、しっとりと包み込んでくる心地よい空気です。山に囲まれて草木も多く、街中を川が流れています。身ぎれいにした町に程良いノイズがあります。暮らしと自然の心地良い調和がここにはあるんだ、と改めて思いました。高山で心地良いのは自然だけではありません。いろいろなものに造形力が高いのです。有名な伝統的建造物群は当然ですが、街中のそこここに見る造形物、あわせて高山全体に造形力があります。京都もそうだったのですが、現在では都市の雑多なものに埋没してしまい、その面影はあまり見られなくなりました。高山の文化は京都と江戸の文化が融合した、と言われているようですがそれはどこでも同じで、高山が今も優れた文化と造形力を持ち続けているのはやはり飛騨の匠たちが磨き上げてきた伝統と美意識が生活の中に根づき続いているからでしょう。(2007.10.12)


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